米中首脳会談、 貿易交渉再開で一致
G20大阪サミットで、日本を訪れている、米国のトランプ大統領と中国の習近平国家主席は、およそ7か月ぶりとなる首脳会談を開きました。
会談について、中国の国営メディアは、両首脳が貿易交渉を再開することで一致し、米国側は中国からの輸入品に対する追加の関税の上乗せを見送る考えを明らかにしたと伝えました。
また、このあとトルコとの首脳会談にのぞんだトランプ大統領は、習主席との会談について「すばらしい会談だった。さまざまなことを議論し交渉の道に戻った」と述べて、期待以上の成果があったという認識を示しました。
1時間20分にわたった会談では、習主席が「両国の関係の方向性を決め、協調と協力、安定を基調とした関係を推し進めたい」と述べたのに対し、トランプ大統領は「貿易をもう少し公平なものにしたい。もし公平な貿易の取り引きができれば、歴史的な合意になる」と応じていました。
米中両国は、米国が問題視する多額の貿易赤字のほか、知的財産権の侵害、中国の国有企業への優遇措置などについて交渉を重ねてきましたが、米国側が中国に法改正を求めたことに中国側は強く反発し、こう着状態に陥っていました。
また、両国は、米国による中国の輸入品への関税の上乗せをきっかけに追加関税の応酬を繰り返し、トランプ大統領は今回の会談で進展がなければ、中国からのほぼすべての輸入品に関税を上乗せする意向も示していました。
米中の対立は、すでに両国の経済や各国の企業活動に影響を与え、長期化すれば世界経済の成長を減速させるとの懸念も強まっていて今回の交渉で交渉の前進に向けた合意ができるのか注目されていました。
米中首脳会談が実現し、米中の貿易交渉が再開されることは、良かったと思います。
過熱する米中の応酬が緩和され、自由で公正な取引が拡大することを、期待します。
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